DimとRankに泣く

石谷　茂 著
ISBN978-4-7687-0374-8
四六判 / 220頁 / 1,365円

数学は，例外を嫌うというが，定理や公式の成立条件を明確にしておかないと，意外なところで特異例に遭遇して，進退きわまるものである．
これを盲点という．
盲点に泣くのは学生のみではない．
教える教師も同類である．
誤りをおかさない人間はいない．
しかし，誤りの中には，ついウッカリの誤りでなく，だれでもやりそうな誤りもある．
そのような誤りは，数学の基礎的なところに多く，数学の本質につながっているものである．
本書は，もろもろの盲点を初等数学の中から拾い出し，解明を試みた．


目次

1. YesmanありNomanあり
2. 独立従属の関ヶ原
3. 張って張られて部分空間
4. 存在と一意を分けよ
5. 基本操作のすべて
6. DimとRankに泣く
7. Dimに泣いてRankに笑う
8. 裸の王様―Rankの三面相
9. この峠をどう越えるか　ほか