双書8・大数学者の数学
梅村 浩 著
四六判/262頁/定価2,415円
ISBN 978-4-7687-0393-9
分類:数学一般 在庫:あり
数学者ガロアの名前は知っていると言われる方も多いと思われる。
通説によれば,高校生位の年齢で歴史に残る業績を挙げながら、世に認められず,恋愛事件が原因で決闘を行い、わずか20歳で生涯を終わる。
本書では、ガロアの生きた時代背景と生涯、ガロア理論の基礎となる考え方、その後の発展、特に近年における非線型微分方程式のガロア理論の発展について解説する。
内容
- ガロア(1811-1832) ブール・ラ・レーヌ,世界一ロマンチックな数学者は誰か?,ショパンとガロア, 他.
- ガロア理論=「曖昧さ」の理論 あなたの愛と私の愛は違うかもしれない,「曖昧さ」をどう記述するか,他.
- ガロア狂詩曲 マントヒヒと数学者,微分方程式のガロア理論のたどった運命,誰も理解できなかった博士論文, 超幾何微分方程式,ピカール・ヴェッシオ理論, 他.
- 数学の基礎 集合,写像に関する記号, 群の定義,, 環および体, 有理整数環Zの合同式とイデアル, 他.
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高校生時代に「ガロアの夢」(久賀道夫著)を読んで、悪戦苦闘し、あまり理解できませんでした。ガロアにはそれぞれ皆さん思いれがある方が多いいのではないでしょうか。小学生の頃出会った一冊の本に魅せられて、その後一時夢中で数学書を読み漁ったものです。還暦をむかえ、あらためて挑戦して見ようと思います。「現代代数学」(ファン・デル・ヴェルデン)、「GALOIS THEORY」(Emil Artin)を手に入れ今は、「ガロアの理論」(ポストニコフ)を読んでいるところです。しかし、その後、ガロア理論がさらに発展し、現代数学に多大な影響を与え、非線型微分方程式の理論にまで至っているとは知りませんでした。また、物理学にも大いに関係していると知り、学習意欲をかきたてられました。もっかのところ、「微分体の理論」(西岡久美子)を読みこなすのが目標です。さらなる良書の出版を期待しています。