線型代数から始めよう
井ノ口順一 著 A 5 判/ 268 頁数学や理論物理学を学ぶ上でリー群(Lie 群)の知識が必要になることがしばしばある。大学の授業では学ぶ機会がなかなかないにも関わらず大学院生になると「当然知ってるよね」と言われがちな知識でもある。
定価(本体2 , 800 円+税) ISBN978-4-7687-0470-7
数学一般 在庫あり
この本ではリー群のなかでも微分幾何学や理論物理学で使われることの多い線型リー群について初歩(の初歩)を解説する。
線型代数、微分積分、初歩の群論を学べばリー群論・リー環論の初等理論は手の届く位置にある。とは言うものの独学でリー群・リー環について学ぶとき線型代数とのギャップで戸惑う読者も少なくない。この本は、それらの入門書と「初歩の線型代数」の間のギャップを埋めることを目的としている。やさしめに書かれた線型代数の教科書では学びにくい双対空間、対称双線型形式などが(単純)リー環を扱う上で活用される。このような学びにくい(あるいは学び損ねた)線型代数の知識についてページを割いて丁寧に解説していることがこの本の特徴である。
●内容
- 第I部 リー群とリー環の芽生え
- 第1章 平面の回転群
- 第2章 平面の合同変換群
- 第3章 曲線の合同定理
- 第II部 線型リー群
- 第4章 一般線型群と特殊線型群
- 第5章 リー群論のための線型代数
- 第6章 直交群とローレンツ群
- 第7章 ユニタリ群
- 第8章 シンプレクティック群
- 第9章 行列の指数函数
- 第10章 リー群からリー環へ
- 第III部 3 次元リー群の幾何
- 第11章 群とその作用
- 第12章 3 次元幾何学
- 附録A 同値関係
- 附録B 線型代数続論
- 附録C 多様体
- 附録D リー群の連結性
- 附録E 演習問題の略
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