井ノ口順一 著 A5 判/ 280 頁本書はリー環のなかでも微分幾何学や理論物理学で使われることの多い古典型複素単純リー環の初歩(の初歩)を解説する。
定価(本体2,800 円+税) ISBN978-4-7687-0471-4
数学一般 在庫あり
線型代数を学べばリー環論の初等理論は手の届く位置にある。とは言うものの独学でリー環を学ぶとき線型代数とのギャップで戸惑う読者も少なくない。この本は,リー環論の入門書と「初歩の線型代数」の間のギャップを埋めることを目的に書かれた。やさしめに書かれた線型代数の教科書では学びにくい双対空間,対称双線型形式,一般固有空間分解などが(単純)リー環を扱う上で活用される.このような学びにくい(あるいは学び損ねた)線型代数の知識についてページを割いて丁寧に解説した点が本書の特徴である.この意味で,本書は「本格的にリー環について学ぶための線型代数の本」とも言うことができる。また,戸田格子や幾何構造についても紹介している。
内容
- 第1章 線型代数速習
- 第2章 リー環入門
- 第3章 随伴表現
- 第4章 ルートとウェイト
- 第5章 抽象ルート系
- 第6章 複素単純リー環の分類
- 第7章 無限次元へ
- 附録A 線型代数続論
- 附録B 標準化定理
- 附録C 順序関係
- 附録D 幾何構造
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たいへん良い本だが誤植が多すぎます。正誤表を早く出してください。